| 3. Daystar Turbo 040 ROM バージョンアップ 
Macintosh SE/30用のアクセラレータ「Daystar Turbo 040」は優れモノです。
 
 
 
3-1 
 
実際に私のSE/30でSpeedometerによるテストを行なったところ、CPUで6倍、Mathは15倍という結果になりました。 
このあたりの詳しい内容は こちら  の3.や4.を参照ください。 
しかし、このDaystar Turbo 040を漢字Talk 7.5以降の環境で使用するにはROMのバージョンがVer. 4.11以降である必要があります。 
手持ちのTurbo 040に Ver. 2.xx と 3.07 のものがあったので、4.11に引き上げてみました。
 
 
3-2: Daystar Turbo 040 33MHz Rev. 2 
ROM Ver. 2.xx (シールにあった番号は 2952) 
 
3-3: 裏面 (128KB 2nd cache付き) 
 
Turbo 040には様々なスペックがありますが、こちらはクロックが33MHzで本体のリビジョンがRev.2のものです。背面には2nd cacheが付いています。○印のPLCC32チップにROMが書き込まれていますが、チップに貼られていたシールの識別番号「2952」からROMのバージョンはVer. 2.xxと思われます。
 
 
 
 
3-4: AT27C010-15JC (表/裏) 
 
3-5: 10個セット
 
使用されているPLCC32チップはAtmel製の「AT27C010-15JC」でした。同じものを探したら10個セットのものが海外で見つかったので購入しました。
 
 
 
 
3-6: Daystar Turbo 040 40MHz  Rev. 3 
ROM Ver. 3.07 (シールにあった番号は 2977) 
 
3-7: 裏面
 
こちらはクロックが40MHzで、本体のリビジョンはRev.3と思われます。ROMのバージョンはVer. 3.07で、シールには「2977」と書かれていました。
 
 
 
 
3-8: TMS27PC010A-15FML (表/裏) 
 
3-9: 10個セット
 
使用されているPLCC32チップはTEXAS Instruments製の「TMS27PC010A-15FML」でした。こちらも10個セットのものを海外から購入しました。
 
 
 
 
3-10 
 
EPROMライターは、SIVAVA「Willem Programmer」を使用しました。 
製品情報については下記を参照ください。 
 [参考情報]Willem Programmer - SIVAVA 
本体はPCにUSB接続して使用しますが、ドライバの関係上Windows 7環境が必要です。 
「PLCC32⇔DIP32変換アダプター」と「PLCCプラー」はオプションです。
 
 
3-11 
 
本体に変換アダプターとPLCC32チップをセットした状態です。
 
 
 
3-12 
 
仮想マシン「Windows 7」をパワーオンします。
 
 
 
3-13 
 
「オプション」の「共有フォルダ」が「無効」になっています。「常に有効」を選択して、「追加...」から「Archives」フォルダを選択します。
 「ネットワークドライブとしてマップする」にチェックを入れ、「OK」。
 
 
 
 
3-14 
 
「Shared Folder」がネットワークドライブとして表示されています。これで、「Archives」に直接アクセスできるようになりました。
 
 
 
 
3-15 
 
「Shared Folder」から、/Archives/VAIO Special Tools/Willem Programmer/を開きます。
 中身をすべて選択して、デスクトップにドラッグしてコピーします。
 「Wiilen_580_setup」をダブルクリックします。
 
 
 
 
3-16 
 
インストール先は「D:\WillemPRO」を「C:\WillemPRO」に変更して「Install」。
 
 
 
3-17 
 
「Willem Programmer」のアプリとドライバがインストールされました。「完了」。
 
 
 
 
3-18 
 
再び「Shared Folder」から、/Archives/Mac Patch&Driver/Daystar ROM firmware/を開きます。
 「v411.bin」をデスクトップにドラッグしてコピーします。
 これは、Ver. 4.11のROMのbinファイル(128KB)です。
 今回はWebからダウンロードしたものを使用しますが、「Willem Programmer」を使用して実機のROMから抽出しておくことも可能です。
 
 
 
 
3-19 
 
まず「AT27C010-15JC」にROMを書き込みます。新品のチップをセットした状態で「Willem Programmer」をPCに接続します。
 POWERランプ赤が点灯し、RUNランプ黄が点滅して消灯します。
 
 
 
 
3-20 
 
デスクトップの「Willem Programmer」をダブルクリックで起動します。まだ何も読み込まれていない状態なので、FF FF FF・・・と表示されています。
 
 
 
 
3-21 
 
「Select IC」メニューの「Search and Select IC」をクリック。「Manufactory」から「ATMEL」、「Device」から「AT27C010 @PLCC32」を「Select」。
 終了アドレスが0001FFFF(128KB)になっていることを確認します。
 
 
 
 
3-22 
 
「File」メニューの「Open」から、デスクトップに置いた「v411.bin」を読み込みます。
 
 
 
3-23 
 
「File Format」は「BINARY」を選択して、「OK」。
 
 
 
3-24 
 
「v411.bin」がProgrammerに読み込まれました。ここで、「Options」にある「Check device ID」のチェックを外しておきます。
 こうしておかないと、次の書き込みステップでエラーになってしまいます。
 
 
 
 
3-25 
 
「Device」メニューから「Program」を選択します。デバイスやサイズが正しいことを確認して、「Program」を実行します。
 
 
 
 
3-26 
 
「Programming Successful!」と表示されています。これで、チップにROMが書き込まれました。
 「Cancel」で終了します。
 
 
 
 
3-27 
 
確認のため「Device」メニューから「Read」を選択して、「Read」を実行します。「Read Finished!」と表示されたら「Cancel」で終了します。
 
 
 
 
3-28 
 
チップの内容が書き出されます。v411.binの内容と同じになっていることを確認して、終了です。
 
 
 
 
3-29 
 
チップを交換するので、USB接続を一旦切断します。「VM」メニューの「取り外し可能デバイス」からProgrammerを選んで、「切断」。
 一旦、USBを抜きます。
 
 
 
 
3-30 
 
新品のチップ「TMS27PC010A-15FML」をセットしてProgrammerを再接続します。「Select IC」メニューの「Search and Select IC」をクリック。
 「Manufactory」から「TI」、「Device」から「TMS27PC010A @PLCC32」を「Select」。
 
 
 
 
3-31 
 
「Device」メニューから「Program」を選択します。デバイスやサイズが正しいことを確認して、「Program」を実行します。
 
 
 
 
3-32 
 
こちらも書き込みが終了です。
 
 
 
3-33 
 
ROMのバージョンを、実機側で確認してみます。「コントロールパネル」にある「QuadControl」を開き、「Turbo 040 Info...」をクリック。
 
 
 
 
3-34 
 
ROMのバージョンが、v4.11と表示されています。
 
 |