753Note

詳説 7.

SE/30-B インストール

このページの構成

SE/30-Bへのインストール手順について説明します。
  1. SCSI2SDのイニシャライズ
  2. 漢字Talk 7.1の仮インストール
  3. Mac OS 8.0のインストール
  4. Mac OS 8.1へのアップデート
  5. GrayScaleとDiiMO 030の設定
  6. Utilitiesのインストール
  7. CopyROM, MacEnvy, Speedometer
  8. AfterDark 2.0
  9. MacPon
  10. AppleTalkによるファイル共有

1. SCSI2SDのイニシャライズ

SE/30-Bを「B'sCrew 起動ディスク」から起動します。

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「実行」メニューから「B'sCrew 1.3」を起動します。
各SCSI機器の設定に従って、接続されたボリュームが表示されます。
  ID 7 Apple Macintosh SE/30 7.1.0
  ID 3 codesrc SCSI2SD 5.0b
  ID 2 codesrc SCSI2SD 5.0b
  ID 1 codesrc SCSI2SD 5.0b
  ID 0 codesrc SCSI2SD 5.0b
ID=7は起動システムが使用することになっていて不変です。
ID=0〜ID=3はSCSI2SDのボリュームです。
装着されている4GBのmicroSDカードに対してID=0とID=1の2つの2GBのボリュームが有効になっています。
ID=2とID=3のボリュームは物理的には存在していないのでグレー表示になっています。

各機器のアイコンまたは吹き出しの部分をクリックすると、ディスクの状態を自動判定して、フォーマット、イニシャライズ、ドライバ更新が必要な時は、各処理を行なうダイアログが表示されます。
それ以外の時は、パーティション編集ウィンドウが表示されます。

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ID=0に関する設定内容です。
パーティション編集ウィンドウでは、ボリュームの名称を「SE/30-B」としました。
ドライバ更新ウィンドウでは、ディスクアイコンをSE/30に近いものにして、「アクセスランプ」にチェックを入れました。

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同様に、ID=1に関する設定内容です。
予備用のボリュームとして、名称は「Data」としました。

2. 漢字Talk 7.1の仮インストール

SE/30-Bには何もインストールされていないので、単独起動はできない状態です。
SE/30-Bを「漢字Talk 7.1 起動ディスク」から起動してみます。

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「SE/30-B」と「Data」の2つのボリュームに加え、外部FDDポートに接続したFloppy Emuの「HD20」ボリュームもマウントされました。
「HD20」のアイコンが白紙になっていたので、「ファイル」メニューの「情報を見る」からアイコンを「消去」したら、ディスクアイコンが表示されました。

「HD20」に置かれたデータを使って「SE/30-B」に漢字Talk 7.1を仮インストールします。
「SE/30-B」には最終的にMac OS 8.1をインストールしますので、「仮」です。

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OSのインストーラが置かれている「HD20」の「OS」を開きます。
「漢字Talk 7.1 CD.img.smi」をダブルクリックして解凍します。

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この画面表示になったら、時間のかかる検証は「スキップ」します。
「漢字Talk 7」のインストールディスクがデスクトップにマウントされます。

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「漢字Talk 7」の「漢字Talk 7」にある「インストーラ」を起動します。

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インストール先に「SE/30-B」が選択されていることを確認して「インストール」します。
インストールが開始されます。

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インストールの所要時間は約40分でした。
「終了」した後、再起動します。

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SE/30-Bに漢字Talk 7.1がインストールされました。

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同一画面のスクリーンショットです。

3. Mac OS 8.0のインストール

3台のSE/30の中核となるSE/30-Bには最高バージョンのMac OS 8.1をインストールします。
ただし、Mac OS 8.xやMac OS 7.6.xは標準のSE/30には直接インストールできないので、漢字Talk 7.1を仮インストールした状態で一旦Quadra 700等のマシンに偽装させる必要があります。
そのために漢字Talk 7.1を仮インストールしたことになります。

尚、IIsiやIIfxのROM SIMMを使ってSE/30にOS 7.6.1やOS 8.1をインストールする方法については、以下の記事を参考にさせていただきました。
 [参考情報]SE/30 WITH IIsi or IIfx ROM SIMM - Gamba (.mht)
こちらのサイトは現在リンクが切れてしまっているようです。
Floppy Emuの提供元であるBMOWが記事を引き継いでくれていますので、そちらも参照しておきます。
 [参考情報]Mac SE/30 with Upgraded ROM - Big Mess o' Wires

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「HD20」の「Sysytem Folder」にある「MODE32 Installer」を開きます。
「MODE32 Installer」を起動します。

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「Remove」して、「OK」 とします。
IIsiやIIfxのROM SIMMは32ビットクリーンなので、MODE32機能拡張とのコンフリクトを避けるためと思われます。

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「コントロールパネル」の「メモリ」を開いて「32ビットアドレス」を「入」にして、「コントロールパネル」を閉じます。

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「HD20」の「System Folder」にある「Wish I were...」を開きます。
「Wish I were...」機能拡張と「Wish I were...」コントロールパネルを「SE/30-B」の「システムフォルダ」のアイコンにドラッグします。

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いずれも「OK」とします。

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「Wish I Were...」コントロールパネルを開いて、'mach'を「Quadra 700」に設定して閉じ、SE/30を再起動します。
これで、OS 8.1のインストールが可能なQuadraマシンに偽装できました。

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「HD20」の「OS」にある「Mac OS 8.1 CD.img.smi」をダブルクリックで解凍して、デスクトップにマウントします。

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「Mac OS 8.1」→「全インストール」→「ソフトウェアインストール」→「システムソフトウェア」→「Mac OS 8」→「インストーラ」を起動します。

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「オプション」から「新規にシステムフォルダをインストール」を選んで、「新規インストール」を実行します。
これにより、漢字Talk 7.1の「システムフォルダ」とは別に、新規のMac OS 8の「システムフォルダ」が作成されることになります。

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インストールの所要時間は約1時間30分でした。
インストールが終了したら、「漢字Talk 7.1 起動ディスク」から「再起動」します。

SE/30でMac OS 8.0が起動できるように、ResEditを使って「SE/30-B」の「System」の内容を書き換えます。

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「HD20」の「Utilities」にある「ResEdit2.1.3-jp」を起動します。

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「ファイル」メニューの「開く」から、「HD20」→「Utilities」→「Mac OS 8 for 030 Patch」→「os8-030patch.rsrc」を開きます。
「boot」の「ID=2」に関するリソースを「編集」メニューから「全部を選択」した状態で「コピー」します。

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そのままで、「ファイルメ」ニューの「開く」から、「SE/30-B」→「システムフォルダ」→「System」を開きます。
「boot」の「ID=2」に関するリソースを「編集」メニューから「全部を選択」した状態で「ペースト」します。

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そのままで、また「ファイル」メニューの「開く」から「os8-030patch.rsrc」を開きます。
「gbly」の「ID -16385」に関するリソースを「編集」メニューから「全部を選択」した状態で「コピー」します。

そのままで、また「ファイル」メニューの「開く」から、SE/30-Bの「System」を開きます。
「gbly」の「ID -16385」に関するリソースを「編集」メニューから「全部を選択」した状態で「ペースト」します。

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最後に、今開いている「System」にある「gusd」を開きます。
「gusd」の「ID=1」の「000010」に関するリソースの「0016 0006」の部分を「0009 0005」に変更します。
ResEditによる編集は以上です。

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「ファイル」メニューから「「保存」をクリックして、上記変更内容を一括して保存します。
それを忘れても、ウィンドウを閉じる時に確認されますので「はい」で保存します。

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「SE/30-B」の「システムフォルダ」にインストールされている「モニタ&サウンド」コントロールパネルを「ゴミ箱」に入れます。
代わりに、「SE/30-B」の「Appleエクストラ」にある、「モニタ」コントロールパネルと「サウンド」コントロールパネルを「システムフォルダ」にドラッグしてインストールします。

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「HD20」の「Utilities」にある「System Picker」を起動します。
「SE/30-B:システムフォルダ」を選択して、「Restart」します。

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アイコンパレードが終わり・・・
AppleTalkが使用可能になったことも通知されます。

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SE/30-BにMac OS 8.0がインストールされました。
モニタのグレースケールの設定がまだなので白っぽい画面になっています。

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同一画面のスクリーンショットです。

4. Mac OS 8.1へのアップデート

このままアップデートを行ないます。
作業の流れはMac OS 8.0のインストール作業と基本的に同じです。

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「HD20」の「System Folder」にある「Wish I were...」を開きます。
「Wish I were...」機能拡張と「Wish I were...」コントロールパネルを「SE/30-B」の「システムフォルダ」のアイコンにドラッグしてインストールします。

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「コントロールパネル」から「機能拡張マネージャ」を開いて、「編集」メニューから「すべてを使用する」にチェックを入れます。

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「コントロールパネル」から「Wish I Were...」を開いて、'mach'を「Quadra 700」に設定して閉じ、SE/30を再起動します。

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再度、「HD20」の「OS」にある「Mac OS 8.1 CD.img.smi」をダブルクリックして「Mac OS 8.1」をマウントします。
「Mac OS 8.1」の「アップデートインストール」にある「Mac OS 8.1 アップデータ」を起動します。

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インストール先ディスクに「SE/30-B」を「選択」します。

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「オプション」で「Apple社製ハードディスク用ドライバを更新する」のチェックを外して「OK」とした後、インストールを「開始」します。

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インストールの所要時間は約1時間でした。
インストールが終了したら、「漢字Talk 7.1 起動ディスク」から「再起動」します。

ResEditを使って、SE/30-Bの「System」の内容を書き換えます。
・「gbly」の「ID -16385」に関するリソースを「os8-030patch.rsrc」の内容で置換します。
・「gusd」の「ID=1」の「000010」に関するリソースの「0016 0006」の部分を「0009 0006」に変更します。

「System Picker」で「SE/30-B:システムフォルダ」を選択して、「Restart」します。

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Mac OS 8.1がインストールされました。

5. GrayScaleとDiiMO 030の設定

両者はいずれも既にハードが装着され、機能している状態です。
コントロールパネルをインストールして設定を可能にします。

[GrayScale]
何はともあれ、グレースケールの設定を正しくします。

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「HD20」→「System Folder」→「Color 30HR v3.0」→「MonitorXCEED 3.0 Folder」を開いて、「MonitorXCEED」をSE/30-Bの「システムフォルダ」にドロップしてインストールします。

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「コントロールパネル」から「モニタ」を開きます。
「グレイ」の「白黒」モードを「256」モードに変更します。

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グレースケール化されました。

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「モニタ」画面の「オプション」を選ぶとこのような設定画面が現われます。
取り敢えず「キャンセル」して、デフォルトの設定のままにしてあります。

[DiiMO 030]

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「HD20」→「System Folder」→「MicroMac DiiMo 030」→「MicroMac DiiMO 030」→「System Folder」を開いて、「DiiMO 030」コントロールパネルをSE/30-Bの「システムフォルダ」にドロップしてインストールします。
再起動します。

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アイコンパレードにDiiMO 030が表示されるようになります。
コントロールパネルから「DiiMO 030」を選ぶと設定内容が表示されます。

6. Utilitiesのインストール

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以降の作業に備えて、「Utilities」「Applications」「Entertainment」の空フォルダを作成しておきます。
「Utilities」には「HD20」の「Utilities」を一通りインストールしておきます。

[Aladdin DropStuff]

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「Aladdin DropStuff 5.5J インストーラ」をダブルクリックで起動します。

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準備しておいた「Utilities」フォルダにインストールします。

[Aladdin Expander]

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「Aladdin Expander 5.5J インストーラ」をダブルクリックで起動します。

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「Utilities」フォルダにインストールします。

[B'sCrew]

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「B'sCrew」をインストールした後、1.3.2にアップデートします。

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まず、B'sCrew 1.2のインストールから。
「B'sCrew 1.2 Installer」をダブルクリックで起動します。

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「Utilities」フォルダにインストールします。
インストールが終了したら「再起動」します。

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「B'sCrew 1.3.2 Update」を開きます。
5つのアップデータが置いてありますが、この4つのみが対象です。

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各アップデータをダブルクリックで開くと、自動的に対象ファイルが選ばれますので「アップデート」するだけです。

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それ以外のものは「HD20」のデータをコピーするだけです。
これで「Utilities」のインストールが終了です。
尚、Aladdin関連のデスクトップのエイリアスは削除しておきました。

7. CopyROM, MacEnvy, Speedometer

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「Applications」フォルダには、「HD20」から「CopyROM」と「MacEnvy」と「Speedometer 4.02」をコピーしてきます。

[CopyROM]
CopyROMを使ってSE/30-BのROMファイルを抽出しておきます。

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「CopyROM」をダブルクリックで実行します。
使用しているIIsi ROM SIMMの情報が表示されます。
 36B7FB6C : Checksum
 067C : Major Version
 12F1 : Minor Version
 0000 : Sub-Release
「OK」をクリックします。

7-3

このROMファイルの名前をIIsi.romとして「Applications」フォルダに保存しておきます。

[MacEnvy]
MacEnvyによりSE/30-Bのスペックを記録しておきます。

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「MacEnvy」をダブルクリックで実行します。
MemoryやProcessorに関する情報が表示されます。

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同様に、SystemやFinderに関する情報です。

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「Save...」をクリックするとこの画面になります。
「Applications」フォルダに「保存」しておきます。

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保存された「MacEnvy Report」の内容です。

[Speedometer]
SpeedometerによりSE/30-Bの速度を計測して、結果を記録しておきます。

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「Speedometer 4.02」をダブルクリックで実行します。

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絵がカッコいいです。

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「Tests」メニューから「Run ALL Tests」を選びます。
テスト対象のドライブに「SE/30-B」を選んで「OK」でテストを実行します。

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いろいろなテストパターンが現われて、テストが行なわれます。

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テストが終了したら「OK」。
「File」メニューから「Save Machine Record」を選びます。
コメントが付けられられますが、デフォルトのままで「OK」としました。

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テスト結果を記録するファイルは同一フォルダにある既存の「Machine Records」とします。
今回のテスト結果は「SE/30-B DiiMO 030」という名前で記録しました。

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「Machine Records」をダブルクリックで開きます。
左カラムから「Mac SE/30」、右カラムから「SE/30-B DiiMO 030」を選びます。
このマシンの速度は標準のSE/30に対して2〜4倍という結果のようです。

8. AfterDark 2.0

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「HD20」の「System Folder」の「After Dark 2.0x」を開きます。
「After Dark 2.0x」コントロールパネルと「After Dark Files」を「SE/30-B」の「システムフォルダ」にドロップしてインストールし、SE/30を再起動します。

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アイコンパレードにAfter Darkが加わります。
「コントロールパネル」から「After Dark 2.0x」を起動します。
「When」から開いたパネルで、スリープに入るタイミングなどの基本設定を行ないます。

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定番の「Flying Toasters」と、「MultiModule」の「Space Toasters!」です。

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Virex-Dというウイルススキャンを兼ねたセーバーもありました。

9. MacPon

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「HD20」の「Entertainment」の「MacPon」を開きます。
「MacPon1」にある「MacPonFolder.#1」というインストーラをダブルクリックします。

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「FINAL segment」として「MacPon5」の「MacPonFolder.#5」を「Load」します。
保存先を「SE/30-B」の「Entertainment」フォルダとして「Extract」します。

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インストールが進められるので、画面の指示に従ってsegmentを指定します。

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インストールが終了すると、「MacPonFolder」が作成されています。
「MacPon」を起動し、「Single Play」を選択します。

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面子や環境が選べますが、やはり「家族 de Pon!」が落ち着きます。

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取り敢えず、なりふり構わず鳴きまくってドラ1で上がってみました。

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環境設定画面です。

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元々はカラー版ですが、グレースケール表示が似合います。

10. AppleTalkによるファイル共有

Floppy Emuの「HD20」を、他のマシンからも使用できるようにしておきます。
AppleTalkによるファイル共有です。

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「コントロールパネル」から「ファイル共有」を開きます。
名前とパスワードを設定して、ファイル共有を「開始」します。

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ファイル共有されました。
これだけです。


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