753Note

5. Works

5-5. PearPC

このページの内容

  1. PearPCのビルド
  2. 確認の進め方
  3. Mac OS X 10.4
  4. Mac OS X 10.3
  5. Mac OS X 10.2
  6. Mac OS X 10.1
  7. Mac OS X 10.0
  8. 考察 I. ショートカットアイコン
  9. 考察 II. インターネット接続
  10. まとめ

1. PearPCのビルド

PearPCのセットアップに関する情報は下記にあります。
 [参考情報]PearPC Setup - Emaculation
GUIなどが大幅に変更になっているようですが、フォロー出来ていません。
私が実際に参考にしたものはこちら mht(Updated September 11, 2011)になります。
この独特なPearPC VirtualBox Guiが気に入っています。

Works/PearPC/
1-1: Works側のPearPC

Works側のPearPCフォルダです。
ここに、PearPCをアーカイブからビルドしていきます。

Archives/Emulator/PearPC/
1-2: Archives側のPearPC

「Pearpc VBGUI install 2.0.exe」をダブルクリックで実行します。

1-3

「Next」。

1-4

インストール先は「...」を開いて作業フォルダを選択して、「Next」。

1-5

「Start」。

1-6

「Next」。

1-7

「Exit」。

Works/PearPC/
1-8: Works側のPearPC

インストールが終了すると、Works側のPearPCはこのようになっているはずです。
トップにある「Pearpc」フォルダを開きます。

Works/PearPC/Pearpc/
1-9: Works側のPearPC/Pearpc

この中のいくつかのファイルを上書きして更新する作業を行ないます。
「Pearpc」フォルダを開いたままにしておき、Archives側のPearPCにある「PearPCpearpc-0.5-win32-jitc.zip」をダブルクリックで開きます。

1-10: PearPCpearpc-0.5-win32-jitc

この8項目をすべて選択して、「Pearpc」フォルダにドロップします。

1-11

「ファイルを置き換える」をクリックします。

最後に、Archives側のPearPCにある「macosx_6gb.rar」をダブルクリックで実行します。
少し時間がかかりますが、デスクトップに作成されたフォルダ内の「macosx_6gb.img」を作業フォルダの「PearPC」にコピーします。

1-12: Works側のPearPC

これが各PearPC仮想マシンの6GBのハードディスクになります。
以上でビルド完成です。
この作業でデスクトップに作成されたフォルダとショートカットは不要なのでごみ箱へ。

2. 確認の進め方

PearPCで起動できるOSはPPC版のMac OS X 10.1〜10.4です。
Mac OS X 10.4、10.3、10.2、10.1、10.0の順に確認することにします。
Mac OS Xに関してはブラウジングやダウンロードなどもある程度期待されるので、9.ではインターネット接続について考察してみました。

3. Mac OS X 10.4


「Mac OS X 10.4」という作業フォルダを作成し、そこにビルドを収めました。
「Pearpc.exe」をダブルクリックで実行します。

[Guiの設定]

3-2

PearPCのGuiが開きます。
左上のアイコン「New」をクリックします。

3-3

「Create New PearPC」画面か開きます。
「Name」に作成するマシンの名前として「Tiger」と入力します。
「Operating System」は、プルダウンから「Mac OS Tiger(10.4)」を選択します。
「Next」。

3-4

「Primary Master HD Image」を指定するため、「Browse」をクリックし、

3-5

「macosx_6gb.img」の名前を「Tiger_6gb.img」に変更して、「開く」。

3-6

「Tiger_6gb.img」が選択されたことを確認して、「Next」。

3-7

「Second IDE Slot」にマウントするisoイメージを選択するため、「Browse」をクリックし、

3-8

「Mac OS X 10.4 Install DVD.iso」を選択して、「開く」。

3-9

「Mac OS X 10.4 Install DVD.iso」が選択されたことを確認して、「Finish」。

3-10

「Tiger」のアイコンをクリックすると、設定項目が表示されます。
表示が見にくい部分もありますが、「General」、「IDE」などをクリックすると、先ほど設定した内容が確認できます。

3-11

「Video」をクリックして開きます。
画面表示サイズを「640x480x32」から「1024x768x32」に変更して、「OK」。

3-12

「Network」を開いてみます。
ここは後で設定するので、取り敢えずそのままで、「OK」。

3-13

Gui画面の右下にある「Next」を押すと、2ページ目が表示されます。

3-14

「Boot」は初期設定では「auto」になっています。
取り敢えずそのままで、「OK」。

3-15

「Hotkeys」も取り敢えずデフォルトのままで、「OK」。

3-16

「System」ではG3/G4の選択と、Ramサイズの変更が可能になっています。
取り敢えずデフォルトの、G3 512MBのままで、「OK」。
「Back」で1ページ目に戻ります。

[Tigerのインストール]
Gui画面左上の[Start]アイコンをクリックします。

3-17

おそらく、カーネルパニックになります。
右上の×印からウィンドウを閉じて再起動する必要があります。
カーソルがPearPCの画面に捕えられている時は "Fn"+"F7" で抜けます。
(PearPC 0.5のウインドウのタイトルにある "Ctrl"+"Right-Alt"+"A" は効きません。)

3-18

参考までに、抜け出られなくて困った時はWindowsキーでアプリ画面を開き、タスクマネージャーを起動して「Ppc」のプロセスを終了("Alt"+"E")する方法もあります。

再度Guiから「Start」します。

3-19
3-20

今度はうまくいきました。
あとは通常の作業ですので、ポイントになる画面だけ説明します。

3-21

ボリューム名「Untitled 1」は後で付け直すのでそのままにして、「続ける」。

3-22

「インストール」の前に「カスタマイズ」をクリックします。

3-23

「言語環境」を含めインストール項目を極力減らして、「インストール」します。

3-24

それでも25分くらいかかりました。
インストールが終了すると、自動的に再起動が掛かり、PearPCが落ちます。

[Tigerの起動]
Guiは開いたままですので、以下の手順でPearPCを再起動します。

3-25

Guiの「IDE」を選択し、「Second IDE Slot」から不要になった「Mac OS X 10.4 Install DVD.iso」を消去し、「OK」。
Gui画面左上の「Start」アイコンをクリックします。

3-26
3-27

アップルマークの起動画面のあと、レインボーカーソルが回るブルー画面がしばらく続き、

3-28

ようこそ画面になります。
ここも、あとは通常の作業ですので、ポイントになる画面だけ説明します。

3-29

インターネットの接続方法は、「ローカルネットワーク (Ethernet)」を選択します。

3-30

インターネッ接続の設定は、「TCP/IP接続の種類」を「DHCPサーバを参照」にしておきます。

3-31

HDDから起動しました。

3-32

起動ボリューム名を「Tiger」に変更しておきます。
このMacについてを調べると、バージョンは10.4とだけ表示されています。

[Tigerのアップデート]
「Archives」からアップデートを持ってくる必要があります。
PearPCも追加インストールはisoイメージを用いて行なう考え方です。

3-33

Mac OS X(PPC)関連のアップデートは「Mac OS X Update (PPC)」に集められています。
あとの作業のことも考えて、フォルダごとisoイメージにしておくことにします。

3-34

ImgBurnの「ファイル/フォルダーからイメージファイルを作成」を開きます。

3-35

入力元には「Mac OS X Update (PPC)」を選択します。

3-36

出力先では、ファイル名を「Install.iso」とします。

3-37

「Install.iso」が作成されました。

3-38

Guiの「IDE」を開き、 「Second IDE Slot」(IDE Two)の「Browse」から、 「Install.iso」を選択して、「OK」。

3-39

「IDE Two」に 「Install.iso」が装着されました。
「Start」をクリックします。

3-40

起動に失敗した時は、もう一度「Start」をやり直します。

3-41

「INSTALL」がマウントされ、アップデートのアーカイブが揃っています。

3-42

Tiger用のMac OS X 10.4.11統合アップデートを解凍して、実行します。

3-43

アップデートが完了したら「再起動」します。
PearPCは落ちますので、Guiから「Start」させます。

3-44

この画面が出た後に落ちてしまいましたので、もう一度やり直しました。
起動は安定していません。

3-45

10.4.11にアップデートされました。

4. Mac OS X 10.3


「Mac OS X 10.3」作業フォルダ内のビルドです。

[Guiの設定]
「Pearpc.exe」をダブルクリックして、Guiを開きます。

4-2

「Name」には「Panther」と入力します。
「Operating System」は、「Mac OS Panther(10.3)」を選択します。

4-3

「Primary Master HD」には、「Browse」から、作業フォルダ内の「macosx_6gb.img」の名前を「Panther_6gb.img」に変更して選択します。

4-4

「Second IDE Slot」には、「Browse」から、「Archives」にある「Mac OS X 10.3 Install Disc 1.iso」を選択します。

4-5

「Video」の設定を「1024x768x32」に変更して、Guiの設定終了です。

[Pantherのインストール]
[Start]アイコンをクリックします。

4-6
4-7

4-8

今度はうまくいきました。
あとは通常の作業ですので、ポイントになる画面だけ説明します。

4-9

「インストール」の前に「カスタマイズ」を選択して、不要なもののチェックを外します。

4-10

インストールが終了すると、自動的に再起動が掛かり、PearPCが落ちます。
PantherのインストールCDは3枚あるので、通常だと2枚目の挿入を求められるはずですが・・・
取りあえずHDDから起動してみることにしてみます。

4-11

「Second IDE Slot」から「Mac OS X 10.3 Install Disc 1.iso」を消去し、「OK」。

4-12

左上のアイコンから「Start」します。

4-13
4-14

起動画面のあと、

4-15

2枚目のCDの挿入を求められました。
PearPCのウィンドウを×印で閉じます。

4-16

「Second IDE Slot」に、「Mac OS X 10.3 Install Disc 2.iso」を選択して、「OK」。

4-17

ここで「Next」をクリックして2ページ目に行きます。

4-18

「Boot」の設定を「auto」から「select」に変更します。
この意味するところは、すぐ後で分かります。
「Back」で1ページに戻って「Start」。

4-19

PPC画面が開きます。
2 Bootable partition(s) のうち、どちらから起動するか選択します。
0をキーインで2に変更して、Enterキーを押します。

4-20

2枚目のインストールが開始されます。

4-21

[Pantherの起動]
インストールが完了すると、自動的に終了して、

4-22

4-23

ようこそ画面になります。

4-24

この画面では「今はまだインターネットの設定をしない。」を選びます。

4-25

HDDから起動しました。
起動ボリューム名は「Panther」に変更しておきます。
バージョンは10.3となっています。

[Pantherのアップデート]

4-26

Guiの「IDE」を開き、 「Second IDE Slot」を「Mac OS X 10.3 Install Disc 2.iso」から「Mac OS X 10.4」にある「Install.iso」に変更して、「OK」。

4-27

「IDE」がこのようになり、起動可能なボリュームが1つになりました。
そこで「Next」をクリックして2ページ目に行きます。

4-28

「Boot」の「Method」を「select」から「auto」に変更します。
「Back」で1ページに戻り、「Start」を実行します。
ここで、PearPC画面が開いたままになっていると起動できないので、閉じてから実行します。

4-29

Panther用のMac OS X 10.3.9統合アップデートを解凍して、実行します。

4-30

アップデートが完了したら「再起動」します。
PearPCは落ちますので、Guiから「Start」させます。

4-31

10.3.9にアップデートされました。

5. Mac OS X 10.2


「Mac OS X 10.2」作業フォルダ内のビルドです。

[Guiの設定]
「Pearpc.exe」をダブルクリックして、Guiを開きます。

5-2

「Name」には「Jaguar」と入力します。
「Operating System」は、あるべき「Mac OS Jaguar(10.2)」が無いので「Other」を選択します。

5-3

「Primary Master HD」には、「Browse」から、作業フォルダ内の「macosx_6gb.img」の名前を「Jaguar_6gb.img」に変更して選択します。

5-4

「Second IDE Slot」には、「Browse」から、「Archives」にある「Mac OS X 10.2 Install Disc 1.iso」を選択します。

5-5

「Video」の設定を「1024x768x32」に変更して、Guiの設定終了です。

[Pantherのインストール]
[Start]アイコンをクリックします。

5-6
5-7

5-8

一回でうまくいきました。

5-9

不要なものはチェックを外しておきます。

5-10

インストールが終了すると、自動的に再起動が掛かり、PearPCが落ちます。
JaguarのインストールCDには2枚目がありますが、インストールを制限したので不要なのかも知れません。
取りあえずHDDから起動してみることにしてみます。

5-11

「Second IDE Slot」から「Mac OS X 10.2 Install Disc 1.iso」を消去し、「OK」。

5-12

左上のアイコンから「Start」します。

5-13
5-14

起動画面のあと、

5-15

2枚目のCDの挿入を求められました。
PearPCのウィンドウを×印で閉じます。

5-16

「Second IDE Slot」に、「Mac OS X 10.2 Install Disc 2.iso」を選択して、「OK」。

5-17

「Next」をクリックして2ページ目に行きます。

5-18

「Boot」の設定を「auto」から「select」に変更します。
「Back」で1ページに戻って「Start」。

5-19

PPC画面が開きます。
2をキーインして、Enterキーを押します。

5-20

追加ソフトウェアのインストールが開始されます。

5-21

[Pantherの起動]
インストールが完了すると、自動的に終了して、

5-22

ようこそ画面になります。

5-23

この画面では「今はまだインターネットの設定をしない。」を選びます。

5-24

起動ボリューム名は「Jaguar」に変更しておきます。
バージョンは10.2となっています。
ここで、PearPCの画面を閉じて終了しておきます。

[Jaguarのアップデート]

5-25

Guiの「IDE」を開き、 「Second IDE Slot」を「Mac OS X 10.2 Install Disc 2.iso」から「Mac OS X 10.4」にある「Install.iso」に変更して、「OK」。

5-26

「Next」をクリックして2ページ目に行きます。

5-27

「Boot」の「Method」を「select」から「auto」に変更します。
「Back」で1ページに戻り、「Start」を実行します。

5-28

「インターネットの設定」は、取りあえず「エイリアスを作る」を選択しておきます。

5-29

Jaguar用のMac OS X 10.2.8統合アップデートを解凍して、実行します。

5-30

アップデートが完了したら「再起動」します。
PearPCは落ちますので、Guiから「Start」させます。

5-31

10.2.8にアップデートされました。

6. Mac OS X 10.1


「Mac OS X 10.1」作業フォルダ内のビルドです。

[Guiの設定]
「Pearpc.exe」をダブルクリックして、Guiを開きます。

6-2

「Name」には「Puma」と入力します。
「Operating System」は、「Other」を選択します。

6-3

「Primary Master HD」には、「Browse」から、作業フォルダ内の「macosx_6gb.img」の名前を「Puma_6gb.img」に変更して選択します。

6-4

「Second IDE Slot」には、「Browse」から、「Archives」にある「Mac OS X 10.1 Install CD.iso」を選択します。

6-5

「Video」の設定を「1024x768x32」に変更して、Guiの設定終了です。

[Pumaのインストール]
[Start]アイコンをクリックします。

6-6
6-7

ハッピーマックの起動画面です。

6-8

一回でうまくいきました。

6-9

不要なものはチェックを外しておきます。

6-10

インストールが終了すると、自動的に再起動が掛かり、PearPCが落ちます。
PumaのインストールCDは1枚だけです。

6-11

「Second IDE Slot」を「Mac OS X 10.1 Install CD.iso」から「Install.iso」に変更して、「OK」。

6-12

左上のアイコンから「Start」します。

6-13

しばらくレインボーカーソルが回っていますが、やがてこのような画面になってしまいます。
PearPCの画面を閉じて終了させます。
何回か「Start」をやり直してみましたが同じ結果になります。

6-14

Guiの2ページ目にある「System」で、「Ram」を512MBから256MBに変更して、「OK」。
その状態で「Start」。

6-15
6-16

大丈夫そうです。

6-17

ようこそ画面になります。

この後の「ユーザ登録の情報」画面では入力に気を付けないとPearPCが落ちてしまいます。
例えば「多摩川」と打ちたい場合に、「たまがわ」とキー入力して変換すると「玉川」と出るのでもう一度変換キーを押すと、落ちてしまいます。
なので、「多い」と「摩擦」と「川」に分けて入力して編集する必要があります。
一度目の変換で違うものが出た場合には、変換をせずに消去して、違う読みを入力して変換するのがポイントです。
これは何度でも繰り返して行なえますので、優秀なことえりとの知恵比べになります。

6-18

この画面では「今はまだインターネットの設定をしない。」を選びます。

6-19

これは「OK」で構いません。

[Pumaのアップデート]

6-20

HDDから起動しました。

6-21

起動ボリューム名を「Puma」に変更します。
v10.1用のセキュリティアップデートとMac OS X 10.1.5統合アップデートを解凍します。
セキュリティアップデート、統合アップデートの順にアップデートを行ないます。

6-22

アップデートが完了したら「再起動」します。
PearPCがフリーズ状態になりますので強制終了して、Guiから「Start」させます。

6-23

しかし、またこの状態になってしまいます。

6-24

Guiの2ページ目の「System」で、「Ram」を256MBから128MBに変更して、「OK」。
その状態で「Start」します。

6-25

10.1.5にアップデートされました。
ただ、ここが限界のような気がしてきました。
念のため、Cheetahを確認してみます。

7. Mac OS X 10.0


「Mac OS X 10.0」作業フォルダ内のビルドです。

[Guiの設定]
「Pearpc.exe」をダブルクリックして、Guiを開きます。

7-2

「Name」には「Cheetah」と入力します。
「Operating System」は、「Other」を選択します。

7-3

「Primary Master HD」には、「Browse」から、作業フォルダ内の「macosx_6gb.img」の名前を「Cheetah_6gb.img」に変更して選択します。

7-4

「Second IDE Slot」には、「Browse」から、「Archives」にある「Mac OS X 10.0 Install CD.iso」を選択します。

7-5

「Video」の設定を「1024x768x32」に変更して、Guiの設定終了です。

[Cheetahのインストール]
[Start]アイコンをクリックします。

7-6

ハッピーマックの起動画面ですが、

7-7

しばらくすると、このようになってしまいます。
Guiの「System」で、「Ram」を256MBあるいは128MBに変更しても同じ結果です。
やはり、Mac OS X 10.0の起動は無理なようです。

8. 考察 I. ショートカットアイコン

8-1

現状、「Works」の「PearPC」フォルダ内はこのようになっています。

8-2

この「PearPC」フォルダ内にもPearPCのビルドを作成するとこのようになります。
ここを作業フォルダとして話を進めていきます。

作業フォルダ内の「Pearpc.exe」をダブルクリックします。

8-3

当然、今は何も表示されませんが、ここに作成済みのマシンを登録していきます。
「New」をクリックして、まずTigerを登録します。

8-4

「IDE one」には「Mac OS X 10.4」に作成済みの「Tiger_6gb.img」を選択します。
「IDE two」はブランクのままとします。
「Video」は解像度を「1024x768x32」に設定します。

8-5

同様に、他のマシンをCheetahも含めて登録します。
PumaとCheetahの「System」は「Ram」を128MBに設定します。

「Tiger」を選択した状態で、Gui左下にある「Create Desktop Shortcut」をクリックします。

8-6

ショートカットのアイコンは選べるようですが、デフォルトの設定も選べるようです。
ここは「OK」。

8-7

デフォルトの設定で構わないので「キャンセル」。

8-8

「OK」。

8-9

同様にCheetahまで、デスクトップにショートカットアイコンが作成されます。

8-10

このショートカットアイコンには、単に起動を行なうだけではない機能があります。
PearPC Guiの標準機能は、その設定内容をPearpcフォルダ内のpearpc.cfgに反映(更新)し、それをpearpc.batによりバッチコマンドで実行するというものです。
これに対し、ショートカットアイコンを作成すると、仮想マシンの名前の付いた、例えばTiger.cfgTiger.batが作成されます。これにより、Tiger.cfgをテキストエディタで編集してショートカットアイコンから実行するということが出来るようになります。

この機能を「考察 II」で使ってみたいと思います。

9. 考察 II. インターネット接続

PearPCのネットワークの設定に関しては下記を参考にしました。
 [参考情報]ICS Networking for XP_Vista - PearPC

確認作業の手順は以下のようになります。
 1) OpenVPN TAP-Win32 ドライバのインストール
 2) Realtek 8139/3Com 3c90x インストール
 3) Realtek 8139/3Com 3c90x 設定
 4) Mac OS X ネットワーク接続

2)について補足しておきます。
Mac OS X 10.4と10.3には「Realtek 8139」が標準のドライバとしてインストールされていますので、それを用いて確認を行ないます。
それ以外のMac OS X 10.2、10.1、10.0にはドライバがインストールされていないので、Realtekから各バージョンに対応した「Realtek 8139」を入手するか、Appleの提供している「3Com 3c90x」を入手してインストールする必要があるようです。
ただし、その棲み分けについては明確な情報がなく、上記記事においても、10.2に対しては「Realtek 8139」ではなく「3Com 3c90x」を使うように書かれていますが、10.1や10.0に関するコメントはありません。
そこで、10.2、10.1に対して(10.0は元々起動しないので除外)、「Realtek 8139」と「3Com 3c90x」の両ドライバを適用して作動確認を行ないました。

1) OpenVPN TAP-Win32 ドライバのインストール
Archives/Mac Patch&Driver/OpenVPN/
「openvpn-install-2.3.6-I603-x86_64.exe」をダブルクリックで実行します。

9-1
9-2

「Next」。「I Agree」。

9-3
9-4

本体の「TAP Virtual Ethernet Adapter」だけにチェックを入れて、「Next」。「Install」。

9-5

「インストール」。
ただし、インストールが止まったままになったので、もう一度最初からやり直しました。

9-6
9-7

「Next」。「Finish」。

9-8

ネットワーク接続に「イーサネット」が追加されました。

9-9

名前を「TAP-Win32」に変えます。

9-10

ネットワークに接続している通常のデバイス、ここでは「Ethernet」のプロパティを開き、「共有」タブの「インターネット接続の共有」にチェックを入れ、ホームネットワーク接続から「TAP-Win32」を選択して、「OK」。

9-11
9-12

「TAP-Win32」のプロパティを開き、「TCP/IPv4」以外の接続のチェックを外して、「OK」。
このようにしておくと接続が安定するようです。
この状態で「TCP/IPv4」の「プロパティ」を開きます。

9-13

ここに表示されている「IP アドレス」を、Mac側の接続設定の際に使用します。
「キャンセル」で構いません。
以上で、Windows側の設定は終了です。

2) Realtek 8139/3Com 3c90x インストール
Mac OS X 10.2、10.1マシンへのインストールを行ないます。


ここにはMac OS X 10.2、10.1、10.1に対応した「Realtek 8139」のデータがあります。

9-15

ImgBurnを起動して、この「RTL8139」フォルダからインストール用の「RTL8139.iso」を作成します。


こちらは「3Com 3c90x」のインストーラですが、isoイメージになっています。

9-17

「Jaguar」に「RTL8139」をインストールします。
「IDE two」に「RTL8139.iso」を選択して「Start」。

9-18

「rtsmacx-10.2.6-8139.zip」を解凍して「rtl8139-macoX_2.6.pkg」よりインストールを行ないます。
インストールが終了したら、「IDE two」から「RTL8139.iso」を外して「Start」。

9-19

/System/Library/Extensions に「rtl8139.kext」がインストールされています。

9-20

ターミナルを開き、
  cd /System/Library/Extensions
  ls -l
で、ファイルのステータスを確認。

9-21

下記コマンドを実行して、権限/グループを変更しました。
  sudo chown -R root:wheel rtl8139.kext
(":"のキー入力は"Shift"+";"で行ないます)

9-22

同様に「Puma」に「RTL8139」をインストールします。
「IDE two」に「RTL8139.iso」を選択して「Start」。

9-23

こちらは権限/グループの変更は不要でした。

9-24

「Jaguar」に「3Com 3c90x」をインストールします。
「IDE two」に「Apple3Com3C90x-7-sw-pkg.iso」を選択して「Start」。

9-25

「Apple3Com3C90x.pkg」よりインストールを行ないます。
インストールが終了したら、「IDE two」から「Apple3Com3C90x-7-sw-pkg.iso」を外して「Start」。

9-26

/System/Library/Extensions に「Apple3Com3C90x.kext」がインストールされています。

9-27

ターミナルを開き、ファイルのステータスを確認。

9-28

下記コマンドを実行しました。
  sudo chmod -R u+w Apple3Com3C90x.kext
("+"のキー入力は"Shift"+"^"で行ないます)

9-29

同様に「Puma」に「3Com 3c90x」をインストールします。
「IDE two」に「Apple3Com3C90x-7-sw-pkg.iso」を選択して「Start」。

9-30

「Jaguar」の場合と同様、下記コマンドを実行しました。
  sudo chmod -R u+w Apple3Com3C90x.kext
("+"のキー入力は"Shift"+"^"で行ないます)

以上で、「Realtek 8139」及び「3Com 3c90x」のインストール終了です。

3) Realtek 8139/3Com 3c90x 設定
PearPCでの設定になります。

9-31

例えば「Tiger」の「Network」を見ると、「Mac Address」という項目があり、デフォルトの「de:ad:ca:fe:12:34」という番地になっています。
また、Gui上で設定できるのは「RTL8139」(Realtek 8139)だけですが、「3c90x」(3Com 3c90x)に関しても別の方法で設定を行ないます。
そこで、両者に共通した番地の付け方のルールを以下のように決めておきます。
  現在「12」になっている部分:
    すべての場合「00」に変更
  現在「34」になっている部分:
    RTL8139の場合「1x」、3c90xの場合「2x」
    Tiger「x4」、Panther「x3」、Jaguar「x2」、Puma「x1」、Cheetah「x0」
    例えば、RTL8139を使用するTigerの場合には「14」となります。

9-32

「Tiger」の「Network」をクリックして開きます。
「Enabled」にチェックを入れ、「Mac Address」をルールに従ってこのように設定して、「OK」。

9-33

同様に「Cheetah」まで、「RTL8139」に対する設定を行ないました。

次に、「3c90x」の場合の設定方法について説明します。
「Tiger」と「Panther」は「3c90x」は使用しません。

9-34

「Jaguar」を選択した状態で、左下にある「Create Desktop Shortcut」をクリックします。
前にも書きましたが、これによって「PearPC」フォルダ内の「Jaguar.cfg」が更新されることに意味があります。
デスクトップに既に作成してあるショートカットは単に上書きされるだけです。
「PearPC」フォルダ内の「Jaguar.cfg」をメモ帳で開きます。

9-35

 rtl8139に関する下の2行を探します。
   pci_rtl8139_installed = 1
   pci_rtl8139_mac = "de:ad:ca:fe:00:13"
 上の2行のすぐ下に、3c90xに関する下の2行を追加します。
   pci_3c90x_installed = 0
   pci_3c90x_mac = "de:ad:ca:fe:00:23"
追加したら、保存してメモ帳を閉じます。

9-36

同様の手順で、「Puma.cfg」に3c90xの2行を追加します。

9-37

同様の手順で、「Cheetah.cfg」に3c90xの2行を追加します。

「RTL8139」から「3c90x」に切り替える場合には以下のように変更します。
   pci_rtl8139_installed = 1 → 0
   pci_3c90x_installed = 0 → 1
その状態でデスクトップのショートカットをダブルクリックするとその設定内容でPearPCが実行されます。
今は、まだそのままにしておきます。

4) Mac OS X ネットワーク接続
最後に、Mac OS X側での設定を行ないながら、ネットワーク接続を確認します。
まず「RTL8139」からです。

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「Tiger」を「Start」します。

9-39

「システム環境設定」の「ネットワーク環境設定...」を選択します。
ここで「pci10ec,8139」という新しいポートが検出されたというウィンドウが開けばOKです。
うまく開かない場合には、Macを終了した状態でGui側の「Network」の「Mac Address」の番地を適当なもの(例えば下2桁を99)に変更してMacを再起動/終了し、再びGuiで正しいものに戻して起動するようなことをやるとうまくいくようです。
「OK」で次に進みます。

9-40

「表示」から「PCI Ethernet スロット pci10ec,8139」を選びます。

9-41

「TCP/IP」タブで、「IPv4の設定」を「手入力」に変更し、次のように設定します。
  IPアドレス: 192.168.137.14 ← ルーターと同一セグメント +「Mac Address」の下2桁
  サブネットマスク:255.255.255.0 ←初期設定のまま
  ルーター:192.168.137.1 ← TAP-Win32のIPアドレスに一致させる
  DNSサーバ:192.168.137.1 ← TAP-Win32のIPアドレスに一致させる

「今すぐ適用」をクリックします。

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「表示」から「ネットワークの状況」を確認します。
緑のランプが点灯して。インターネットに接続しています。
システム環境設定を終了し、Safariを立ち上げてみます。

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「続ける」。

9-44

Apple Storeからの最新情報です。

9-45

ソフトウェア・アップデートも行なえます。
「Tiger」は標準の「RTL8139」でインターネット接続が可能です。

9-46

次は「Panther」です。

9-47

今度は一回でポートが検出されました。

9-48

「RTL8139」「Panther」の"番地"は「13」を使用します。

9-49

インターネット接続しています。

9-50

しかし、快適なブラウジングは期待できそうにありません。

9-51

ソフトウェア・アップデートは行なえました。
「Panther」は標準の「RTL8139」でインターネット接続は可能です。

9-52

次は「Jaguar」です。

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何回もやりましたが、新しいポートが追加されません。
「Jaguar」は追加インストールした「RTL8139」ではインターネット接続できないようです。

9-54

次は「Puma」です。

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新しいポートは追加されません。
「Puma」も追加インストールした「RTL8139」ではインターネット接続できないようです。

以上、「RTL8139」による確認結果をまとめると、
  Tiger、Panther --- 標準インストールされた「RTL8139」でインターネット接続可能
  Jaguar、Puma --- 追加インストールした「RTL8139」ではインターネット接続不可
  Cheetah --- 確認できず

次は、「3c90x」について確認します。
まず、「Jaguar」です。

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「Pearpc」にある「Jaguar.cfg」をメモ帳で開きます。
以下のように変更します。
   pci_rtl8139_installed = 1 → 0
   pci_3c90x_installed = 0 → 1
保存して閉じ、「Jaguar」のショートアイコンをダブルクリックします。

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「新しいネットワークポート」が検出されています。

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「TCP/IP」を開いて設定を行ないます。
「3c90x」「Jaguar」の"番地"は「22」です。
「今すぐ適用」をクリックします。

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「表示」から「ネットワークポート設定」を確認すると、追加されたポートにチェックが入っています。
Internet Explorerを立ち上げてみます。

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「はい」。

9-61

一応このように表示できるサイトもありました。
「Jaguar」は「3c90x」でインターネット接続できました。

最後に、「3c90x」「Puma」です。

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「Pearpc」にある「Puma.cfg」をメモ帳で開きます。
以下のように変更します。
   pci_rtl8139_installed = 1 → 0
   pci_3c90x_installed = 0 → 1
保存して閉じ、「Puma」のショートアイコンをダブルクリックします。

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「Puma」は「3c90x」でインターネット接続できないようです。
以上です。

10. まとめ

Guiなど面白くて楽しい要素はありますが、起動安定性や使い勝手など未完に感じられる部分があることは否めません。

9-64

インターネット接続の確認は思ったより大変な作業になってしまいました。
その割には得られたものは少なく、追加インストールによる確認結果は1勝3敗。
これらのOS環境で快適なブラウジングを期待してはいけないことも再認識させられました。


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