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詳説 1.

共通項目

このページの構成

このページでは、SE/30のメンテナスや改修に関する共通項目についてまとめました。
  1. SE/30の分解
  2. その他の特殊工具
  3. 黄ばみ取り
  4. Appleレインボーロゴ補修
  5. HDDアクセスLED改修

1. SE/30の分解

SE/30を解体してロジックボードを外すまでの基本手順を示しておきます。

1-1

SE/30を分解するには、まずリヤカバーを取り付けている4ヶ所のネジを外す必要があります。
上側の2ヶ所のネジが奥まった所にあるので柄の部分が長いトルクスT15ドライバ ACTX-1515を使用します。

1-2: ACTX-1515
1-3: 先端部

トルクスT15ドライバ ACTX-1515です。

1-4

本体とリヤカバーのスキマにマックオープナーを差し込んで、こじ開けます。

1-5

分解作業に当たっては感電の危険性があるので、簡易的な放電工具を作成しました。
黒クリップ側をCRTのアース部に止め、マイナスドライバの先でCRTのゴムカバーの中にある金属部に触れて、放電します。

1-6

ロジックボードを外す場合は、HDD用とFDD用のフラットケーブルのロジックボード側コネクタを外しておきます。
また、メインハーネスは作業がやり辛いロジックボード側ではなくアナログボード側のコネクタを外しておきます。

1-7

このような状態にしておいて、ロジックボードを上に引き上げて外します。

1-8

こんな感じでロジックボードが外れます。
尚、この時ピーカーケーブルが突っ張ってロジックボード側のコネクタ部を損傷しないように、スピーカーケーブルをこのように延長しておくのも予防策です。

2.その他の特殊工具

その他、よく使う特殊工具です。

2-1

CRTの焦点、輝度、幅、高さの調整はアナログボードにある調整ネジを回して行ないます。

2-2: HOZAN D-16 コアドライバーセット
2-3: セットの内容

これには、HOZAN D-16 コアドライバーセットを使用しています。

2-4

キーボードのキーを引き抜くには、ダイヤテック KeyPuller FKP01が便利です。

2-5

全てのキーをバラバラにして水洗浄と黄ばみ取りを行ないました。

2-6: ダイヤテック KeyPuller FKP01
2-7: 先端部

ダイヤテック KeyPuller FKP01です。

3. 黄ばみ取り

すべてのSE/30、キーボード、マウス、AppleCD SC Plus、Apple HD 40SCを対象に、樹脂部品のみの構成にした状態で、水洗浄と黄ばみ取りを実施しました。

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黄ばみ取りに用いるものは花王のワイドハイターEXとプラスチック収納ケースです。
ワイドハイターEXと水を約1:2.5で希薄して使用しました。
プラスチック収納ケースは対象物の各面をしっかりと浸せる広さと深さがあるものにします。
夏の日差しの良い時間帯に各面を満遍なく浸して干すことを繰り返せば、一日で十分です。

3-2
3-3

全体的に各機器のバランスが取れた程よい色合いに仕上がりました。
裏面のラベルはマスキングをしなかったので文字が色褪せてしまったものもあります。

4. Appleレインボーロゴ補修

黄ばみ取りの作業で粘土やマスキングテープを使ってマスキングをしていても、Appleレインボーロゴの色が一部剥げ落ちる場合がありました。

4-1

補修用に以下のものを揃えました。
  ぺんてる エフ水彩単色 きみどり
  ぺんてる エフ水彩単色 あか
  ぺんてる エフ水彩単色 むらさき
  サクラマット水彩単色 しろ
  ワシン つやだしニス
  ナムラ CNクリスタル 0号
  ナムラ CNクリスタル 4号

4-2: SE/30-C Appleレインボーロゴ 補修後
4-3: SE/30-A Appleレインボーロゴ 参考

SE/30-CのAppleレインボーロゴの黄緑、赤、紫の色落ちを補修しました。
細い筆で色の剥げた部分に色を置いて、乾いたら先の平らな筆でニスを薄く塗って保護します。
それだけでも、遠目には分からない仕上がりになりました。

5. HDDアクセスLED改修

5-1: SE/30-A 内蔵HDD
5-2: SE/30-A 外付けHDD
   (Apple HD 40SC用)

5-3: SE/30-C 内蔵HDD
5-4: 予備

HDDは様々な仕様が混在することを避けて、Quantum Fireball TM 2.1GBで統一しました。
  SE/30-A 内蔵HDD
  SE/30-A 外付けHDD (Apple HD 40SC用)
  SE/30-C 内蔵HDD
  予備

5-5: アクセスLED改修例 (SE/30-A 内蔵HDD)

関連して、相手側のHDDアクセスLEDのコネクタを、オリジナルのピッチ(2.54mm)からQuantum側のコネクタピッチ(1.25mm)に合わせたものに交換改修しました。

5-6: 圧着端子をハウジングに挿入
5-7: ツメの向き(上)に注意

1.25mmピッチコネクタメス2Pのハウジングに圧着端子付きのリード線を挿入します。
この時、圧着端子のツメがハウジングのストッパに引っかかる向きになるように注意します。

5-8: 作成したコネクタ部

このように新しいコネクタ部を作成しておき、オリジナルのコネクタ部と交換しました。


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