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7. Dirac Liveによる音響補正(セッティングA)

このページの構成

  1. 目的
  2. 測定
  3. フィルターデザイン
  4. フィルターエクスポート
  5. 聴き比べ

1. 目的

セッティングBの場合と同様の手順でセッティングAに対する測定を行なう。
セッティングAはセッティングBに対してスピーカーの配置が悪くなるが、音響補正によりセッティングBと同等の結果が得られるようであれば、部屋のドアの開閉に支障が出ないセッティングAにしたい。

1-1: セッティングB
1-2: セッティングA

2. 測定

測定手順はセッティングBの場合と同様なので要点のみを示す。

【録音デバイスを選ぶ】
2-1: 録音デバイスを選ぶ

登録済みのUMIK-1を選択する。

【ボリューム・キャリブレーション】
2-2: ボリューム・キャリブレーション

セッティングBの場合に合わせ「マスター・アウトプット」は保護限界の-32dB、「マイクのゲイン」は100%に設定しておく。
プリメインアンプ側のボリュームは同様に「AUX36」で適正の録音ゲインが得られた。
  Dirac 1(LH): -23.2dB、Dirac 2(RH): -24.7dB (マイクに近いLHがやや大きい。)

【環境を選ぶ】
2-3: 環境を選ぶ

「しっかりと焦点を合わせたスイートスポット」を選ぶ。

【測定】
2-4: メインポジションから測定開始

「メインポジション」の測定から始めていく。
「選択したポジションを測定する」をクリック。

2-5: 順に測定

「メインポジション」の測定が終了。
「次のポジションを測定する」で順に測定を進めていく。

2-6: すべての測定を終了

9個の測定がすべて終了したら、「フィルターデザインへ進む」をクリック。

3. フィルターデザイン

ここも結果のみを示す。

3-1: Dirac 1(LH)の周波数応答とターゲット曲線

「Dirac 1」(LH)の周波数応答とターゲット曲線。

3-2: Dirac 2(RH)の周波数応答とターゲット曲線

「Dirac 2」(RH)の周波数応答とターゲット曲線。

3-3: Dirac 1(LH)のインパルス応答

「Dirac 1」(LH)のインパルス応答。

3-4: Dirac 2(RH)のインパルス応答

「Dirac 2」(RH)のインパルス応答。

ここでも、フィルターは推奨値をそのまま用いることにする。
「フィルターエクスポートへ進む」。

4. フィルターエクスポート

作成したセッティングA用のフィルターはスロット2に格納しておくことにする。

4-1: 入力画面

「何もありません」と表示された2番目のスロットをクリック。
「名前」と「説明」を入力して、「フィルターをエクスポート」。

4-2: 完了画面

スロット2にフィルターが格納された。

4-3: データの保存

ここで、「名前を付けてプロジェクトを保存する」からデータを保存しておく。

5. 聴き比べ

スピーカーの配置以外の条件はすべてセッティングBの場合と同じにして聴き比べを行なった。

【PCオーディオによる再生】
5-1: セッティングA
5-2: MusicBeeで再生

セッティングAに対し、セッティングBの場合と同じリスニングポイントで試聴した。

■■Dirac Liveの効果・感想■■
傾向としては変わらないが、残念ながらセッティングBのレベルとはかなりの隔たりがある。
・Dirac LiveがOFFの場合もONの場合もBに比較するとそれぞれに悪くなっている。
・OFFからONに変えた場合の変化シロも少なく、音像がスッと収まる感じも甘い。
やはり非対称性が全体のポテンシャルを下げてしまっている感じがする。
測定結果の非線形性によりフィルターがうまくカーブフィットされていないイメージ。

【空気録音】
5-3: 空気録音
5-4: デモ動画の作成

「DIRAC ON」「DIRAC OFF」両者でDR-07Xによる空気録音を行ない、デモ動画を作成した。

5-5: Dirac Live デモ動画


空気録音でも、やはりセッティングBの場合との差は明らかである。
音響補正の効果は認められるものの、このレベルでは納得がいかない。


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