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4. MacBook Late 2008

4-2. アーカイブ化

このページの内容

  1. コンセプト
  2. インストールデータ用USBの作成
  3. USBインストーラの作成

1. コンセプト

このマシンは長らくOS X Mavericks(10.9)環境で使用してきましたが、すでにmacOS Sierra(10.12)以降のOSは載らなくなっています。
これ以上の進化は必要ないので、このマシンの最適な環境を保った状態でアーカイブ化しておくことにしました。

1-1

現状のマシンの状況です。
3分割したパーティションには、比較的新しいMavericks、Yosemite、El Capitanをインストールし、メインのMavericks上ではVMware Fusion仮想マシンにより古いOS環境を再現しています。これにより、このマシン1台でTiger(10.4)〜El Capitan(10.11)のすべてのMac OS環境が提供されることになります。
外付けHDDが接続されていますが、これは保険です。
緊急時の外部起動とTime Machineによる復元が可能となっています。

1-2: Mavericks USBインストーラ
1-3: Yosemite USBインストーラ

1-4: El Capitan USBインストーラ
1-5: MacBook インストールデータ用SD/USB

重要なことは、万一の時や必要な時にいつでも上記環境が再現できることだと考えています。
古い機器やOSはインターネット接続によりデータが更新されてしまうと、セキュリティや認証で蹴られてしまうことが起こります。
そこで、OSのインストールが可能なUSBインストーラと必要なデータをすべて格納したUSBだけを使って、つまりインターネットや他の機器と接続しなくても、環境の再現が行なえるようにしておきたいと考えました。

2. インストールデータ用USBの作成

インストールデータ用USB(1-5)は、下記の組み合わせとしました。
  BUFFALO USB2.0/1.1対応 フラッシュアダプター BSCRMSDCWH
  SanDisk Ultra microSD 128GB
これだと超コンパクトなので挿したままでも邪魔にならず、他のUSBメモリや機器の接続も干渉なく行なえます。
アクセスLED付きなのでアクセス状況も分かります。
このUSBに、インストールに必要なすべてのデータを集約します。

2-1: FOR MACBOOKの構成

FOR MACBOOK内のデータ構成です。
以下、一つずつ説明していきます。

Copy&Paste
2-2: Copy&Paste

「Copy&Paste」と名前を付けたテキストファイルには、インストール作業で使用するターミナルコマンドなどを集約しておきます。
このファイルを開いておけば、コピーペーストにより早く正確に作業が進められます。

OS
2-3: OS

「OS」フォルダには、各OSのイメージファイルを収めます。
10.4〜10.6は、各OSのインストールディスクからisoイメージを作成します。
10.7〜10.11は、各OSのインストールアプリからdmgイメージを作成します。
いずれも、Mavericks環境のディスクユーティリティを用いました。
以下、それぞれについて手順を示しておきます。

まず、isoイメージ作成(10.4〜10.6)について。

2-4: Mac OS X 10.4 Server Install DVD
2-5: Mac OS X Install Disc 1
    2Z691-5967-A (version 10.4.8)

2-6: Mac OS X 10.5.6 Install DVD
2-7: Mac OS X 10.6.3 Install DVD

使用したインストールディスクです。
尚、10.4に関してはリテール版が存在しないので、MacBook Late 2006専用のMac OS X Install Disc 1 (version 10.4.8)を使用しました。
ここでは、そのMac OS X Install Disc 1を例に説明します。

2-8

インストールディスクをドライブに挿入します。
いくつかのファイルに駐禁マークのようなものが付いていますが、気にせずに進みました。

2-9

ディスクユーティリティを開きます。
ここで左側のカラムから選択するのはボリュームではなくディスクにする必要があります。
ディスクレベルにある「Mac OS X Install Disc 1」の方を選択し、「ファイル」メニューの「新規」から「”Mac OS X Install Disc 1"からのディスクイメージ...」を選択します。

2-10

「イメージフォーマット」を「DVD/CD マスター」とします。
「名前」には分かりやすく10.4.8を加えて「Mac OS X 10.4.8 Install Disc 1」として、他のデータと同様の表記にします。
保存する「場所」が「アプリケーション」になっているので変更する必要があります。
名前の右にある▼をクリックします。

2-11

「FOR MACBOOK」の「OS」を選択して、「保存」します。

2-12

拡張子はcdrとして作成されるので、手打ちでisoに変更しています。
10.4 Server、10.5.6、10.6.3に関するisoイメージも同様の手順で作成します。

次に、dmgイメージ作成(10.7〜10.11)について。

2-13

Mac OS X Lion(10.7)以降のインストールアプリは、App Storeからダウンロードしたものが、

2-14

「アプリケーション」フォルダに置かれています。
El Capitanは、AppleサポートのOS X El Capitan へアップグレードするには(HT206886)に従って、ダウンロードしました。
MacBook Late 2008ユーザにとっては大変嬉しい救済措置だと思います。

アーカイブ化のため、これらのインストールアプリはdmgイメージの形で保存しておきます。
その作成手順をLion(10.7)を例に説明します。

2-15

「アプリケーション」フォルダに「OSX10.7Install」というフォルダを作成し、そこに「Mac OS X Lion インストール」を格納します。

2-16

ディスクユーティリティを起動し、「ファイル」メニューの「新規」から「フォルダからのディスクイメージ...」を選択します。

2-17

「アプリケーション」の「OSX10.7Install」を選択して「イメージ」をクリックします。

2-18

「名前」は「OSX10.7Install」そのままで変更なし。
「イメージフォーマット」は「圧縮」、「暗号化」は「なし」。
保存する「場所」を指定するために名前の右にある▼をクリックします。
「FOR MACBOOK」の「OS」を選択して、「保存」します。

2-19

作成が始まります。
少し時間がかかりますが、10.8〜10.11についても上記手順を繰り返します。
尚、dmgが作成し終わったら、各インストールアプリは元の位置に戻して、格納フォルダも削除しておきます。

Update
2-20: Update

上から2つは、それぞれMacBook Late 2008に適合したEFIとSMCのアップデートです。
その下に並んでいるのは、各OSの最終バージョンの統合アップデートです。
いずれもアップルサポートから入手可能です。
  MacBook EFI ファームウェア・アップデート 1.4 ここから
  MacBook SMC ファームウェア・アップデート 1.2 ここから
  Mac OS X Server 10.4.11 統合アップデート Universal ここから
  Mac OS X 10.4.11 統合アップデート Intel ここから
  Mac OS X 10.5.8 統合アップデート ここから
  Mac OS X 10.6.8 統合アップデート ここから
  OS X Lion 10.7.5 統合アップデート ここから
  OS X Mountain Lion 10.8.5 統合アップデート ここから
  OS X Mavericks 10.9.5 統合アップデート ここから
  OS X Yosemite 10.10.5 統合アップデート ここから
  OS X El Capitan 10.11.6 統合アップデート ここから

Utilities
2-21: Utilities

下記の3つのアーカイブを格納しておきました。
主に使用するMavericks環境のみにインストールを行ないます。
 ・Macs Fan Control ここから
   Downloads for older systems:と書いてある方です。
   Mac OS X 10.7 Lion - Mac OS X 10.11 El Capitan
   バージョン 1.5.7.20
 ・MenuMeters ここから
   Mac OS X 10.4 or later (10.10 supported, 10.11 incompatible)
   バージョン 1.8.1
 ・TrimEnabler ここから
   ただし、現在ではバージョン3.xはダウンロードできなくなっているようです。
   バージョン 3.2.6

VMware
2-22: VMware

順序が逆ですが、以下のものが置いてあります。
 ・VMware Fusion 6.0.4
   My VMwareにログインすれば、購入済の製品は再ダウンロードも可能です。

 ・VMware Unlocker for OS X 1.3.0 ここから

その他
ここには、予備のデータなどが入っています。

3. USBインストーラの作成

AppleサポートのmacOS の起動可能なインストーラを作成する方法(HT201372)に従って、
それぞれMavericks、Yosemite、El Capitan用のUSBインストーラを作成しました。
上の記事では容量が12GB以上のUSBを使用するように書かれていますが、手持ちがSONY製の8GBのものしかなく、それを使用しましたが私の場合は問題ありませんでした。

Mavericks USBインストーラ
識別のためMavericks用は緑色のUSBとしました。
USBをポートに挿し、ディスクユーティリティを起動します。

3-1

左カラムにあるUSBメディアを選択し、
「フォーマット」を「MacOS 拡張 (ジャーナリング)」、
「名前」を後で実行するコマンド内で使用するものに合わせて「MyVolume」とし、
「消去...」を実行します。

3-2

「MyVolume」が準備されました。

3-3

ターミナルを開きます。
「FOR MACBOOK」にある「Copy&Paste」ファイルを開きます。
USBインストーラ作成コマンドが並んでいるので、Mavericks用のものをコピーして、ターミナルのコマンド入力部にペーストして実行します。

sudo /Applications/Install\ OS\ X\ Mavericks.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume --applicationpath /Applications/Install\ OS\ X\ Mavericks.app

Passwordを入力して、「Y」をリターン。
コピーが始まり、20分程度でインストーラの作成が終わります。
USBインストーラ「Install OS X Mavericks」が出来ました。

Yosemite USBインストーラ
識別のためYosemite用は青色のUSBとしました。
同様の手順で作成します。

El Capitan USBインストーラ
識別のためEl Capitan用は白色のUSBとしました。
同様の手順で作成します。


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