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3. iBook G3 16 VRAM

3-2. 解体手順

このページの内容

iBook G3 1台目に対して内蔵スピーカー、および内蔵HDDを交換した時の記録です。
HDDの製造メーカーなどは個体により異なりますが、基本的な部品構成や解体の手順は同じだと思います。
  1. 解体スタート
  2. 底面カバーを外す準備
  3. 底面カバーを外す
  4. 底面シールドを外す
  5. 上面カバーを外す準備
  6. 上面カバーを外す
  7. スピーカーの交換
  8. 上面シールドを外す
  9. HDDの交換
  10. 復元

1. 解体スタート

1-1: 解体スタート_01

作業に使用した、ドライバーセット、精密ドライバー(左から#1〜#5)、およびピンセットです。

1-2: 解体スタート_02

今回はネジの種類も多く、ネジをなめないように使い分けをしました。
対応がわかるように図中に使用したドライバの略号を記しました。

1-3: 解体スタート_03
1-4: 解体スタート_04

隙間に差し入れて何かをこじ開けるような作業には、100円ショップなどで売っている「粘土へら」があると便利です。
今回は底面カバー、上面カバーを外す作業に使用しました。

1-5: 解体スタート_05

電源アダプター、LANケーブルなどの接続を外します。

1-6: 解体スタート_06

裏返します。

1-7: 解体スタート_07

バッテリーを外します。

2. 底面カバーを外す準備

2-1: 底面カバーを外す準備_01

①の3ヶ所のネジはゴム足の下にあります。
②の3ヶ所のネジはトルクスです。

2-2: 底面カバーを外す準備_02

まず①のネジから。
ゴム足を(-1.0)ドライバーの先で軽くこじって取ります。

2-3: 底面カバーを外す準備_03

ゴム足基底部のネジを(+1)ドライバーで外します。
ゴム足基底とネジはくっついたまま取れます。

2-4: 底面カバーを外す準備_04

外したゴム足とゴム足基底部です。

2-5: 底面カバーを外す準備_05

ネジ小物は部位番号を付けた仕分袋に入れて整理しておきます。
これが、仕分袋①。

2-6: 底面カバーを外す準備_06

②の3ヶ所のネジは(T8)トルクスドライバーで外します。
上の2本が長く、中央の1本が短い。
3本まとめて仕分袋②に入れておきます。

2-7: 底面カバーを外す準備_07

③のネジは(+1)ドライバーで外します。

2-8: 底面カバーを外す準備_08

2本は同じです。
仕分袋③に入れておきます。

3. 底面カバーを外す

3-1: 底面カバーを外す_01

以上で底面カバーの固定ネジは全部外れましたが、底面カバーはまだ全周十数ヶ所のミゾ穴が本体側の凸部に嵌まり合う形で取り付いています。
これを外していく起点として、最初にバッテリー収納金属フレーム側の凸部と底面カバー側のミゾ穴の引っ掛かりを(-1.5)ドライバーを使って浮かせます。
底面カバー側は樹脂なので一気にやるとペキッといくので下の作業も合わせて少しずつ。

3-2: 底面カバーを外す_02

ミゾ穴周辺部の隙間にも不要になったカード(薄くて弾力のあるものを短冊状に切ったもの)などを差し入れて、ミゾ穴を浮かせながらズラす作業を繰り返します。
浮いた感じになったら、その箇所が戻ってしまわないように短冊を差し入れたままにしておき、別の短冊を使って周沿いに浮かせる範囲を広げていきます。
ある箇所で行き詰まったら、浮きやすそうな箇所を見つけて進展を図ります。
少し動き始めたら、「粘土へら」を併用して、少し大胆に作業を進めていいと思います。
全周に亘って10箇所近く短冊が差さると全体が浮いてくる感じになってカバーが一外れます。
最初の解体の場合には結合が強いので結構神経を使いますが、二度目以降は要領も分かって作業が楽になります。

3-3: 底面カバーを外す_03

カバーが外れました。
カバーには全周に亘って間隔を置いたミゾ穴並んでいるのが分かります。

3-4: 底面カバーを外す_04

外したカバーは邪魔にならないよう、別の場所に置いておきます。

3-5: 底面カバーを外す_05

底面カバーを外したので、バッテリー固定スプリング④がフリーになっています。

3-6: 底面カバーを外す_06

グリースが付着してベタベタしていますが、そのまま仕分袋④に入れておきます。

4. 底面シールドを外す

4-1: 底面シールドを外す_01

底面カバーを外すと底面シールドが現われます。
⑤の6ヶ所のネジを(+1)ドライバーで外します。

4-2: 底面シールドを外す_02

手前(右下角部付近)の1本だけが長く、他の5本とは種類も異なります。
6本まとめて仕分袋⑤に入れておきます。
底面シールドを外すのは、デリケートなアルミシールも何ヶ所かありとても難儀そうです。
調べたところ今回の作業(HDDの交換とスピーカーの交換)は底面シールドを外さなくても何とかなりそうなので、このまま作業を進めることにしました。

5. 上面カバーを外す準備

上面カバーを外すために、以下⑥〜⑪のネジを順に外していきます。

5-1: 上面カバーを外す準備_01

バッテリーコネクターとは反対側の場所です。
⑥の2ヶ所のネジを(+0)ドライバーで外します。

5-2: 上面カバーを外す準備_02

2本は同じものです。
仕分袋⑥に入れておきます。

5-3: 上面カバーを外す準備_03

表向きにして液晶面を立てます。
ここからしばらくはこの状態での作業となります。

5-4: 上面カバーを外す準備_04

液晶面を傷付けないように、クッション材で覆っておきます。
最初にキーボード周りから外していきます。

5-5: 上面カバーを外す準備_05

簡易ロックを(-)ドライバーで回して解除。
左右のロックを爪でスライドさせて解除。

5-6: 上面カバーを外す準備_06

キーボードを手前側に倒します。

5-7: 上面カバーを外す準備_07

シールド左側にシールが貼ってあります。

5-8: 上面カバーを外す準備_08

シールを丁寧に剥がすと、スピーカーケーブルが現われます。
剥がしたシールは再利用するので、失くならないように別の場所に保管しておきます。

5-9: 上面カバーを外す準備_09

⑦の3ヶ所のネジを(+1)ドライバーで外します。

5-10: 上面カバーを外す準備_10

3本は同じものです。
仕分袋⑦に入れておきます。

5-11: 上面カバーを外す準備_11

AirMacカードは刺さっていません。
AirMacカード装着プレートを固定している⑧の2ヶ所のネジを(+00)ドライバーで外します。

5-12: 上面カバーを外す準備_12

2本は同じものです。
仕分袋⑧に入れておきます。

5-13: 上面カバーを外す準備_13

AirMacカード装着プレートの下にメモリがあります。
BUFFALO製AN133-A512M(512MB)が拡張スロットに挿さっていて、ロジックボードの128MBと合わせて最大の640MBまで拡張されています。
メモリはこのままにしておきます。
AirMacカード用のコネクターケーブルは邪魔にならないようにテープで固定しておきます。
キーボードケーブル(無色透明、幅大)は黒い樹種のコネクターの端に爪を掛けて、軽くこじりながら引き抜きます。
トラックパッドケーブル(オレンジ、幅小)は茶色の樹脂のパーツを爪で引き上げた状態にするとスルッとと簡単に抜けます。

5-14: 上面カバーを外す準備_14

これでキーボードが外れますので、別の場所に置いておきます。

5-15: 上面カバーを外す準備_15

⑨部のネジはキーボード固定用のマグネットの下に隠れています。 (-1.5)ドライバーの先で軽くこじってマグネットを外します。

5-16: 上面カバーを外す準備_16

ネジは(+0)ドライバーで外します。
外したネジとマグネットは一緒に仕分袋⑨に入れておきます。

5-17: 上面カバーを外す準備_17

CDトレーをクリップなどを差し込んで解放します。
電源コネクター側にあるこの⑩のネジを(+0)ドライバーで外します。

5-18: 上面カバーを外す準備_18

反対側(バッテリー側)にあるこの⑩のネジも外します。
こちら側は隙間がないので同じドライバーは使えません。

5-19: 上面カバーを外す準備_19

このように精密ドライバー(-#3)を使って外しました。

5-20: 上面カバーを外す準備_20

外したネジを変な場所に落とし込まないように、ピンセットも使いました。

5-21: 上面カバーを外す準備_21

2本は同じものです。 仕分袋⑩に入れておきます。

5-22: 上面カバーを外す準備_22

最後の⑪のネジはスタンバイ表示用LEDの固定ネジです。
これは反対(裏)側にあり(+1)ドライバーで外します。

5-23: 上面カバーを外す準備_23

外したネジは仕分袋⑪に入れておきます。

5-24: 上面カバーを外す準備_24

ネジの仕分袋です。

6. 上面カバーを外す

これでやっと上面カバーが外せる状態になりました。
底面カバーを外した時と同じ要領で、上面カバーと本体とをまずバッテリー収納部付近で浮かせ、そこを起点に全体を浮かせていきます。
最後に電源コネクター部分の引っ掛かりを解決して、カバーが外れます。

6-1: 上面カバーを外す_01

上面カバーが外れた状態になりますが、まだケーブル類が繋がっています。
赤黒のケーブルがスピーカー配線で、青白のケーブルが電源スイッチ配線です。

6-2: 上面カバーを外す_02

スピーカーケーブルのコネクター部をラジオペンチなどで摘んで引き抜きます。

6-3: 上面カバーを外す_03

メイン電源のコネクターはそのままにしておきます。

6-4: 上面カバーを外す_04

上面カバーを手前から起こして液晶パネルに立て掛けます。
スピーカー配線もすべて見えた状態になります。

7. スピーカーの交換

7-1: スピーカーの交換_01

左スピーカー2ヶ所、右スピーカー3ヶ所の取り付けネジは+00ドライバーで外します。
4ヶ所のシールを剥がして、スピーカーを取り外します。

7-2: スピーカーの交換_02

右スピーカーに接着(粘着)剤で電源スイッチが付いていて簡単に取れないので焦りました。
最後は覚悟を決め、指が引っ掛かる部分を探して剥がしにいくとパキッと外れました。
割れたような音がしたので心配でしたが、最終的には大丈夫でした。

7-3: スピーカーの交換_03

新しいスピーカーに電源スイッチを付けます。
結構ピタッと付きました。

7-4: スピーカーの交換_04

スピーカーを交換して、元のように配策します。
なかなか上手く作業できました。

8. 上面シールドを外す

8-1: 上面シールドを外す_01

次はHDDの交換です。
HDDは上面シールドの左下の部分に隠れています。
□1から□10のネジを外していきますが、ネジの種類がマチマチなので1本ずつ仕分袋に入れていきます。
また、各ネジに使用したドライバーの種類についてもまとめておきました。

  □1 (+1)
  □2 (+1)
  □3 (+0)
  □4 (+0)
  □5 (+00)
  □6 (+00)
  □7 (+0)
  □8 (+00)
  □9 (+00)
  □10 (+00)

8-2: 上面シールドを外す_02

仕分されたネジです。

8-3: 上面シールドを外す_03

上面シールドは、ビニールシール3ヶ所、アルミシール3ヶ所で固定されています。
再利用するのでシールドに貼られている部分だけを丁寧に剥がしました。
絵はアルミシールを剥がした状態です。

8-4: 上面シールドを外す_04

ビニールシールも剥がして上面シールドをめくり上げるとHDDが現われます。
ヒンジ側はまだくっついたままですが、この状態でも何とか交換作業はやれそうです。

9. HDDの交換

9-1: HDDの交換_01

HDDケーブルをロジックボードから引き抜きます。
それから、HDDを左右のマウントと一緒に持ち上げ、ケーブルを引き抜いて取り外します。

9-2: HDDの交換_02

HDDはマウントから簡単に外れます。
  左 取り外したオリジナルのTOSHIBA製 MK2018GAS 20GB
  右 新たに装填するHITACHI製 HTS541680J9AT00 80GB

9-3: HDDの交換_03

8Tのトルクスドライバーを用いて旧HDDの固定ネジ4ヶ所を外して、新HDDに取り付けます。

9-4: HDDの交換_04

新HDDを元の状態と同じようにマウントに取り付けます。
あとは、逆の手順で組み立てます。

9-5: HDDの交換_05

シール類、ネジ類を元どおりに戻した上面シールドです。

10. 復元

分解と逆の手順を辿って、最初の状態まで復元していきます。
バッテリーを装着し、電源アダプターを繋ぎ、電源スイッチオン!
結構大変な作業でした。


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