753Note

2. PowerBook G3 Pismo

2-4. SE/30データネットワーク

このページの内容

  1. 概要
  2. Mac OS X 10.4 ファイル共有環境
  3. Mac OS 9.0 ファイル共有環境
  4. Mac OS 9.0 編集機能

1. 概要

1-1: SE/30データネットワーク 概要

上の図は「SE/30データネットワーク」の概要を示したものです。
図は「Macintosh SE/30をいつまでも楽しむために」で使用したものの再掲です。
SE/30観点での、より詳しい内容についてはそちらを参照ください。
ここではPowerBook G3としての役割である、以下の2点に着目して説明します。
 ・VAIOで保管・管理するアーカイブデータ「Archive」の作成を行なうこと
 ・それを編集・加工してSE/30のインストール用データ「HD20」を作成すること

そのために、Mac OS 9.0環境では、データの圧縮や解凍、ディスクイメージの作成や変換など、データの作成や編集に必要なユーティリティを準備しました。
また、VAIOやSE/30とのデータのやりとりは、物理メディアを用いる方法に加えて、ネットワーク経由でのファイル共有機能を活用します。
 ・Mac OS X 10.4環境からはVAIO上のボリューム「Archive」のマウントを可能にすること
 ・Mac OS 9.0環境からはSE/30上のボリューム「HD20」のマウントを可能にすること

以下、これらの内容について説明していきます。

2. Mac OS X 10.4 ファイル共有環境

最初に、VAIOの「Archive」フォルダとのファイル共有についてです。
まず、VAIOでWindows側の設定を行ないます。

2-1

「Archive」フォルダの「プロパティ」から、「共有」を開きます。
共有されていない状態なので、「共有...」をクリックします。

2-2

共有するのは自分だけです。
「共有」をクリックします。

2-3

共有されたら、「終了」します。

2-4

「ネットワーク パス」が表示されているので、覚えておきます。

今度は、Mac側の設定です。

2-5

「Mac OS X 10.4」を起動します。
デスクトップには、関係のある「Archive」のボリュームのみマウントしておきます。
無線でも接続が可能なように、メニューバーからAirMacも「入」にしてあります。
その状態で、「移動」メニューから「サーバへ接続...」を選択します。

2-6

「サーバアドレス」には「smb:」に続けて先ほどの「ネットワーク パス」を入力して「接続」をクリックします。

2-7

「パスワード」を求められるので、入力して「OK」。

2-8

VAIOの「ARCHIVE」がマウントされ、中身も見えています。
ボリューム名は何故か大文字で表示されますので「Archive」との区別も容易です。

2-9

Mac側の「Archive」を開きます。
現在はまだ何もデータが入っていません。
この状態で「ARCHIVE」〜「Archive」間でデータのやりとりが行なえます。

2-10

ここでは「ARCHIVE」の内容をすべて「Archive」にコピーしておきます。

3. Mac OS 9.0 ファイル共有環境

一方、Mac OS 9.0からはSE/30の仮想HDDである「HD20」をファイル共有でマウントできるようにします。
これにより、Mac OS 9.0で作成したSE/30用インストールデータを「HD20」に送り込んだり、「HD20」の内容を直接編集できます。
以下、LocalTalk側のSE/30とEthernet側のPowerBook間でファイル共有を行なう手順です。

3-1

このSE/30を共有される側の例とします。
以下3つのボリュームが存在しています。
 「SE/30-B」: 本体HDDの起動ボリューム
 「HD20」: 外付けの仮想HDD(実際にはFloppy Emu)のボリューム
 「Data」: 本体HDDの別パーティションのボリューム

3-2

「コントロールパネル」から「ファイル共有」を開きます。
名前とパスワードを設定して、ファイル共有を「開始」します。

3-3

共有が開始されました。
これだけです。

3-4

次に、共有する側の「PowerBook G3 (Mac OS 9.0)」の操作を説明します。
作業に必要のないボリュームは「ファイル」メニューの「片付ける」で非表示にして、「Archive」のみマウントしておきます。
絵の順序が逆になりますが、まず下の3-5を見てください。
「コントロールパネル」の「AppleTalk」の「経由先」を「内蔵Ethernet」にします。
そのあと、アップルメニューから「セレクタ」を選択します。

3-5

3-6

「セレクタ」画面では「AppleTalk」の設定が「使用」になっていることを確認します。
「AppleShare」から共有されている「SE/30-B」を選択して「OK」。

最初の接続時には「AppleShare」画面に相手のマシンが現われないことがよくあります。
LocalTalk側のSE/30間はすんなり接続されるので、中継機器「Asante Talk」の認識上の問題だと思います。
同製品のマニュアルどおりに、Ethernet側のLANケーブルを接続→電源アダプターを接続(電源投入)→LocalTalk側のコネクタを接続、という順序でもう一度やり直すとうまくいく場合もありますが、トライアンドエラーの域を出ません。
ただし一旦認識されてしまえば、再起動しても設定が保たれるようです。

3-7

名前とパスワードを入力して「OK」。

3-8

使用したい項目として「HD20」を選択して「OK」。

3-9

「HD20」がデスクトップにマウントされました。
これで「Archive」データを使ってSE/30用のインストールデータを作成し、「HD20」に格納するという作業環境が出来ました。
Floppy Emuの「HD20」の内容を直接扱うこともできます。

あと、同様の設定をPowerBook G3側とSE/30側で逆に行なえば、SE/30からPowerBook G3のボリュームをマウントすることも可能です。

4. Mac OS 9.0 編集機能

あと必要なものは、アーカイブデータの作成・編集機能です。
以下、「FOR PBOOK」のデータを使用して順にインストールしていきます。

4-1

Aladdin DropStuff 5.5J

4-2

「Aladdin DropStuff 5.5J.sit.hqx」をダブルクリック。

4-3

解凍された「Aladdin DropStuff 5.5Jインストーラ」をダブルクリック。

4-4

「PowerBook G3」のトップ階層にインストールします。

4-5

デスクトップにエイリアスが自動的に作成されます。

Aladdin Expander 5.5J

4-6

「Aladdin Expander 5.5J.sit.hqx」をダブルクリック。

4-7

解凍された「Aladdin Expander 5.5Jインストーラ」をダブルクリック。

4-8

これも「PowerBook G3」のトップ階層にインストールします。

4-9

デスクトップにエイリアスが自動的に作成されます。

AtChange(PPC) 1.21

4-10

「AtChange121_ppc.sit.bin」をダブルクリック。

4-11

「AtChange」フォルダが作成されます。

4-12

「AtChange」をフォルダごと「PowerBook G3」にドラッグしてコピーします。
フォルダを開いて「AtChange(ppc)」をダブルクリックして実行してみます。

4-13

ちょうど「スクリーン 1」というファイルが見えていますので、それを「表示」と書かれた部分にドラッグしてみます。
この書類の「Type」は「PICT」、「Creator」は「ttxt」ということが分かります。

Disk Copy 6.3.3J

4-14

「J-Disk_Copy_6.3.3.smi.bin」をダブルクリック。

4-15

デスクトップにディスクイメージ「Disk Copy」が作成されます。

4-16

ディスクイメージを「PowerBook G3」にドラッグしてコピーします。
フォルダを開くと「Disk Copy」が見つかります。

4-17

「Disk Copy」のエイリアスを作成し、デスクトップに置きます。
ディスクイメージや中間生成ファイルは不要なので捨てておきます。

4-18

「Disk Copy」を初めて使用する時にはこのような認証画面が現われます。
次の作業でも使用しますので、一度起動して「同意」しておくと分かりやすいです。

Smi作成スクリプト

4-19

このテキストファイルを使ってSmi作成スクリプトを作成します。

4-20

「Apple エクストラ」にある「スクリプト編集プログラム」をダブルクリックで開きます。

4-21

先ほどのテキストファイルを開いて、スクリプト編集プログラムの空欄に構文をコピー&ペーストします。
「実行」ボタンをクリックします。

4-22

「Disk Copy」の場所を聞かれますので、インストールした場所を探して「開く」をクリックします。

4-23

Smi形式に変換する対象ファイルを聞いてきますが、ここでは作業を行なわないので「キャンセル」します。

4-24

このプログラムに付ける名前と保存先を聞いてきますので、「Smi作成」をデスクトップに保存します。

4-25

デスクトップに「Smi作成」が作成されました。
SE/30の「HD20」も再度マウントして、これで作業環境が整いました。


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